商君書: 現代語訳版・解説つき

国家を富ませ、軍を強くするため、社会の仕組みそのものを作り替える!
戦国時代の秦で大規模な変法を断行した商鞅。
その思想を伝える『商君書』は、法、賞罰、農戦、軍功爵制、弱民、君主権力をめぐり、国家を制度によって統御する方法を徹底して論じた法家の古典である。
商鞅は、血統や慣習に支えられた旧来の秩序を改め、農業と戦争を国家の中心に据えた。功績には爵位を与え、違反には刑罰を科し、人々の利益と欲望を富国強兵へ向けようとする。その改革は秦を強国へ導き、後の天下統一を支える制度的基礎となった。
本書は、現存する二十四篇を原文の篇順と論証の流れを保って現代語訳したものである。本文が散逸した「刑約」「御盗」についても篇順に示し、推測による補訳は行っていない。
現代語訳では、「法」「賞」「刑」「農戦」「軍功爵」などの思想語・制度語を残しながら、長大な政策論や国家論を読み進めやすい、落ち着いた現代日本語に改めた。
巻頭には、次の三つの概説を収録している。
・衛から秦へ赴き、変法を実行し、やがて自らが強化した国家によって滅ぼされた商鞅の生涯
・変法、農戦、賞罰、一教・一賞・一刑、弱民、法による国家を中心とする商鞅の思想
・『商君書』の成立、複数の時代と筆者が重なった文章の性格、反復や不統一を含めた読み方
血統より功績を、慣習より明確な基準を重んじた改革性。その一方で、家族や地域社会の自律性を抑え、社会全体を国家目的へ集中させた苛烈さ。
秦を富国強兵へ導いた改革者の言葉と、法家思想の原点を現代語で読む一冊。
【本書の構成】
■概説
一 商鞅の生涯
二 商鞅の思想
三 『商君書』について
■『商君書』現代語訳
更法第一
墾令第二
農戦第三
去彊第四
説民第五
算地第六
開塞第七
壹言第八
錯法第九
戦法第十
立本第十一
兵守第十二
靳令第十三
修権第十四
徠民第十五
刑約第十六〔本文散逸〕
賞刑第十七
画策第十八
境内第十九
弱民第二十
御盗第二十一〔本文散逸〕
外内第二十二
君臣第二十三
禁使第二十四
慎法第二十五
定分第二十六
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