社会主義神髄 現代語訳版・解説つき

幸徳秋水 (著), 蜜蜂書房編集部 (編集)

明治日本の「社会運動の原典」が、充実の解説を付した現代語訳で甦る!

日本近代思想史において、国家権力と鋭く対峙し、「大逆事件」によって刑死した悲劇の思想家・幸徳秋水。彼が日清戦争後の資本主義の矛盾が噴出し始めた明治36年に著した『社会主義神髄』は、黎明期の日本の社会主義者たちにとって共通の理論的基盤となり、長く読み継がれる先駆的な啓蒙書となりました。

本書は、日本の社会思想の出発点となったこの歴史的名著を、今日の読者が通読しやすいよう格調高い現代語に改めたものです。

機械化による生産力の飛躍的増大が多数の労働者を窮乏させている事実を告発し、富の不公平の元凶である土地や資本といった「生産機関」の公有化を主張。そこには、のちに議会を否定し「直接行動論」へと突き進む過激なアナーキストとしての姿とは異なる、普通選挙の獲得と議会を通じた平和的・合法的な制度改革によって理想社会の実現を信じる「科学的社会主義者」としての秋水の姿が克明に刻まれていました。

激動の時代に真の自由と平等を追い求めた幸徳秋水の、卓越した論理と情熱の結晶。本書は単なる歴史的古典にとどまらず、近代資本主義の根源的な矛盾に対するひとつの壮大な処方箋です。

蜜蜂文庫版では、本文への深い理解を促すため、幸徳秋水の波乱に満ちた生涯と思想的変遷、帝国主義に対する徹底した批判的態度、そして現代における歴史的評価を客観的に詳述した「作者・作品解説」を特別収録。思想の先駆性、その後の無政府主義への展開、そして時代的限界を自らの目で確かめるための一冊です。

【目次抜粋】
■ 概説(幸徳秋水の生涯/幸徳秋水の人物像と思想/『社会主義神髄』について)
■ 社会主義神髄
・自序 ・第一章 緒論
・第二章 貧困の原因
・第三章 産業制度の進化
・第四章 社会主義の主張
・第五章 社会主義の効果
・第六章 社会党の運動
・第七章 結論

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