日本改造法案大綱 現代語訳版・解説つき

昭和の「革命のバイブル」が、充実の解説を付した現代語訳で甦る!
日本近代思想史において、右翼とも左翼ともつかぬ異端の光を放ち、時に「魔王」と恐れられた思想家・北一輝。彼が辛亥革命後の上海における極限状況下で起草した『日本改造法案大綱』は、発禁処分を受けながらも密かに謄写版で複製され、昭和の青年将校たちを熱狂させました。
本書は、国家の根本的な改造を企図したこの「奇書」を、今日の読者が通読しやすいよう格調高い現代語に改めたものです。
特権階級(資本家や華族)の打倒、私有財産・土地の上限設定、大資本の国有化といった急進的な社会主義的政策。そして、神格化された天皇ではなく「国民の総代表」としての天皇像の提示。そこには、暴力的なクーデター論という危険な側面を持ちつつも、驚くべきことに戦後の「日本国憲法」が定める象徴天皇制や基本的人権、生存権、法の下の平等に繋がる先駆的な理念が緻密に制度化されていました。
激動の時代に日本という国家の理想像を追い求めた北一輝の「統一的頭脳」の結晶。本書は単なる暴力の指南書ではなく、近代資本主義の矛盾に対するひとつの壮大な処方箋です。
蜜蜂文庫版では、本文への深い理解を促すため、北一輝の複雑な生涯と思想的背景、オカルティズムへの傾倒、そして現代における歴史的評価を客観的に詳述した「作者・作品解説」を特別収録。 思想の先駆性、危険性、そして時代的限界を自らの目で確かめるための一冊です。
【目次抜粋】
■ 概説(北一輝の生涯/北一輝の人物像/『日本改造法案大綱』について)
■ 日本改造法案大綱
・緒言
・巻一 国民の天皇
・巻二 私有財産限度
・巻三 土地処分三則
・巻四 大資本の国家統一
・巻五 労働者の権利
・巻六 国民の生活権利
・巻七 朝鮮その他現在および将来の領土の改造方針
・巻八 国家の権利
・結言
■ 第三次公刊『改造法案』序文


