列女伝: 現代語訳版・解説つき

劉向 (著), 蜜蜂書房編集部 (翻訳) 

王を諫め、子を育て、家を支え、危機の中で節義を守る。
古代中国を生きた女たちの言葉と決断を読む。


『列女伝』は、前漢の学者・劉向によって編纂された、中国古代を代表する女性人物伝である。

孟子を育てた孟母、君主を諫める王后、夫や子を正しい道へ導く女性、知恵と言葉によって危機を切り抜ける女性、節義を守って生涯を貫いた女性、そして王朝の混乱と滅亡に関わった寵姫たち。そこには、上古から漢代にいたる数多くの女性の生涯、言葉、判断が記されている。

劉向は彼女たちの事績を、母儀・賢明・仁智・貞順・節義・辯通・孽嬖という類型に分けた。人物の生涯を通して、家族のあり方、教育、政治、君臣関係、夫婦、忠義、知恵、弁舌、王朝興亡までを描き出してゆくところに、本書の大きな特色がある。

とりわけ『列女伝』の女性たちは、歴史の傍観者として描かれていない。母が子の人格を形づくり、妻が夫を戒め、后妃が君主の政治を正し、一人の女性の判断が家や国家の行方に影響を与える。古代中国において女性の徳、知恵、言葉がどのように理解されていたかを知るうえでも重要な古典である。

本書では、巻一「母儀伝」から巻八「続列女伝」までを現代語訳で収録した。人物、事件、発言、理由、出来事の順序を丁寧に追い、各伝の物語と論旨を読み進めやすい現代日本語へ改めている。

巻頭解説では、劉向の生涯と思想をたどるとともに、『列女伝』の成立、構成、伝承、後世における受容と影響を紹介する。

古代中国の女性たちは、何を守り、何を恐れ、何を語り、いかなる時に決断したのか。
二千年を越えて読み継がれてきた女性人物伝を、現代語で読む。

【構成】

解説
第一部 劉向の生涯と思想
第二部 『列女伝』――成立・構成・受容・影響

凡例

現代語訳
巻一 母儀伝
巻二 賢明伝
巻三 仁智伝
巻四 貞順伝
巻五 節義伝
巻六 辯通伝
巻七 孽嬖伝
巻八 続列女伝

主要参考文献

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