古事記: 現代語訳版・解説つき

蜜蜂書房編集部 (著)

この国は、自らの始まりをどう語ったのか。
神々の系譜から皇統へ――『古事記』全三巻を現代語訳し、成立・影響・研究史を解説。


『古事記』は、和銅五年(七一二年)に太安万侶が撰録した、現存する日本最古の歴史書である。天武天皇の命によって稗田阿礼が誦習した帝紀と旧辞をもとに、天地の始まりから推古天皇の御代までを、上・中・下の三巻に収める。

伊邪那岐命と伊邪那美命の国生み、黄泉国への訪問、天照大御神の天石屋戸、須佐之男命の八岐大蛇退治、大国主神の国作りと国譲り、天孫降臨。神々の物語は神武天皇の東征へとつながり、倭建命の遠征や歴代天皇の事績、皇位をめぐる争いへ展開してゆく。恋や別れ、故郷への思いを歌う歌謡と、神々・天皇・氏族の系譜が、その大きな流れを形づくっている。

本書は、序と全三巻を、原文の事件順序や因果関係を保ちながら現代語に改めた。神名・人名・地名・系譜を収め、会話や歌謡とともに『古事記』の全体を通読できる構成とした。

巻頭の解説は二部構成である。第一部では、天武天皇・稗田阿礼・太安万侶を結ぶ成立の経緯、『日本書紀』との違い、本居宣長『古事記伝』による読解と後世への影響を取り上げる。第二部では、伝承と編纂、神話の構成、王権や氏族との関係など、研究の視点から本文を読み解く。

日本の起源を語る古典を、物語の魅力と歴史的な背景の双方から味わう一冊。

【構成】
解説
第一部 『古事記』について
第二部 『古事記』研究

凡例

古事記
序
上巻――天地の始まり、国生み、神々の物語、国譲り、天孫降臨
中巻――神武天皇から応神天皇まで
下巻――仁徳天皇から推古天皇まで

主要参考文献

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