言志四録: 現代語訳版・解説つき

佐藤一斎 (著), 蜜蜂書房編集部 (翻訳) 

幕末を動かした修養の古典。四十余年の思索、全千百三十三条を全文現代語訳。

佐久間象山、山田方谷ら多くの英才を教え、江戸幕府の昌平坂学問所で講学した大儒・佐藤一斎。その一斎が四十余年にわたって書き継いだ代表作が『言志四録』である。

志をいかに立てるか。学問をどのように自分のものとするか。人とどう接し、仕事や政治にどう向き合い、老いや死をどう受け止めるか。一斎は壮年から晩年まで、自らの生活と学問のなかで生じた問いを考え続け、その思索を千百三十三条の断章として残した。

『言志四録』には数行の鋭い警句から、儒学・政治・古典・人生をめぐる長い考察まで、さまざまな文章が収められている。有名な言葉だけを抜き出した名言集として読む以上に、四十余年の思索を通して読むことで、一斎が何を考え、どのように学問を深めていったのかが浮かび上がる。

本書では、『言志録』二百四十六条、『言志後録』二百五十五条、『言志晩録』二百九十二条、『言志耋録』三百四十条、全千百三十三条を完全収録。原文の論理、対比、断定の強さ、重要な思想語をできる限り保ちながら、現代の読者が自然に読み進められる日本語へ改めた。

巻頭には、佐藤一斎の生涯、朱子学と陽明学を背景とした思想形成、『言志四録』の成立・受容・意義を扱う解説を収録。一斎の言葉を、その生涯と思想史的位置まで含めて読める一冊である。

【構成】

概説

佐藤一斎の生涯
岩村藩邸から林家へ――儒者としての形成
林家塾頭として――教育と藩政
昌平坂学問所へ――七十歳からの幕府儒官

佐藤一斎の思想
朱子学と陽明学のあいだ
知ることから、生きることへ
学問と人生の一致

『言志四録』について
四十余年にわたる思索の記録
断章という思想形式
幕末から現代へ――受容と意義

凡例

言志四録

言志録 全二百四十六条
言志後録 全二百五十五条
言志晩録 全二百九十二条
言志耋録 全三百四十条

主要参考文献

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